研究の根拠

ABLEは研究から生まれました

起業家が自分自身を振り返れるよう、信頼性と妥当性を確かめた尺度をもとに作りました。

起業家の能力測定と評価尺度の開発に関する研究(Kim and Shin 2025)| 2025年 The Korea Entrepreneurship Society 春季学術大会で発表

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なぜ作ったのか

起業の研究は、支援プログラムや政策など外側の要因に多く注目してきました。起業家の内側にある力や悩みを測れる、検証された道具は多くありませんでした。

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3つのステップで作りました

  1. Study 1 | 255人

    1声を集める

    20〜60代の255人に起業についての考えを書いてもらい、よく出てきた言葉をまとめて4つの領域を見つけました。

  2. 専門家レビュー

    2項目をつくる

    博士2人と修士2人が内容を確認し、領域ごとに10項目、合計40項目を作りました。

  3. Study 2 | 253人

    3確かめる

    別の会社員253人に回答してもらい、因子分析で39項目に確定しました。

よく出てきた言葉

  • 能力能力、計画、アイデア、チャンス
  • 負担面倒、ストレス、後回し、不便
  • 孤独感寂しい、孤立、ひとり、頼れる人がいない
  • 実行実行、すぐに、行動、即座に

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253人はこうして選びました

韓国に住む20〜60代の会社員を層化無作為抽出で選びました。ステップ1とは別の人たちなので、同じ質問に慣れてしまう影響を抑えています。

性別

  • 男性63% | 160人
  • 女性37% | 93人

年代

  • 20代2% | 6人
  • 30代32% | 80人
  • 40代37% | 93人
  • 50代28% | 71人
  • 60代1% | 3人

居住地

  • ソウル32% | 80人
  • 京畿道25% | 63人
  • 仁川8% | 19人
  • その他の地域36% | 91人

起業経験

  • なし72% | 181人
  • あり28% | 72人

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4つの領域にきれいに分かれました

40項目がちょうど4つのまとまりに分かれました。まとまりとの関係(因子負荷量)が基準の.5に届かなかった1項目(.48)を除き、39項目になりました。

40項目39項目

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一貫して測れています

同じ領域の項目が同じものを一貫して測れているかを示す信頼性(クロンバックのα)です。一般に.70以上なら良好とされます。

能力
.95
負担
.92
孤独感
.93
実行
.93

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4領域の構造が回答とよく合っています

4領域の構造が実際の回答に合っているかを確認的因子分析で確かめました。主な指標は推奨基準を満たしました。

数値を詳しく見る
指標値推奨基準
χ²/df1.973以下
RMSEA.062.08以下(許容範囲)
CFI.907.90以上
TLI.901.90以上
SRMR.053.08以下

χ²(694) = 1369.56, p < .001。χ²検定はサンプルサイズの影響を受けやすいため、近似適合指標もあわせて確認しました。内容の近い2組の項目(実行の3番と4番、孤独感の1番と2番)には誤差相関を認めました。標準化因子負荷量はすべて.64〜.89で、基準の.5を上回りました。

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研究とABLEでは呼び名が少し違います

内容は同じですが、画面ではより読みやすい名前を使っています。

研究ではABLEでは
起業家の能力能力
起業家の意欲低下(bother)負担
起業家の孤独感孤独感
起業家の実行力実行
39項目の尺度12項目の簡易版

意欲低下とは、仕事が面倒になり後回しになってしまう気持ちのことです。ABLEでは、その気持ちが生まれる場面である優先順位、事務手続き、役割の変化の負担として呼んでいます。

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ABLEの12項目はこう選びました

領域ごとに異なる場面をバランスよく含むよう、3項目ずつ選びました。

  • 能力チャンスに気づく、人と協力する、考えを説明する
  • 負担優先順位を決める、事務と書類、変わる役割
  • 孤独感ひとりで下す決断、集まりの中での疎外感、考えを話せる仲間
  • 実行行動計画、着実な実行、行き詰まったときの修正

同じデータで確認した値

領域信頼性残りの項目との相関
能力.82.89
負担.80.85
孤独感.76.82
実行.75.84

(The Field Player 内部再分析、2026年)

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結果の読み方

  • 点数は領域ごとの1〜7点の平均です。
  • 253人の分布の中でどの区間にいるかもあわせて示します(上位10%、上位25%、中央よりやや高め、中央よりやや低め、下位25%)。
  • 負担と孤独感は、高いほどその経験が多いという意味です。良い悪いを表すものではありません。
  • 解説の文ごとに根拠を示し、根拠のない提案は実務的な提案と明記しています。

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こんな限界があります

  • 基準集団が会社員なので、起業家だけの分布とは異なる場合があります。
  • 簡易版は同じデータで確認しており、新しいサンプルでの検証はまだです。
  • 自分で答える検査なので、その日の状態によって変わることがあります。
  • 起業への適性や成功の可能性を判定するものではありません。

参考文献

  • Kim, T.-E., & Shin, I.-H. (2025, April). A study on measuring entrepreneurial competency and developing an evaluation scale [Conference presentation, in Korean]. 2025 Spring Conference of The Korea Entrepreneurship Society, Seoul Startup Hub Gongdeok, Seoul, Republic of Korea.